お知らせ
- 2019年3月4日(月)
- 「地球科学と金融の対話イニシアティブ」記念講演会
- 2019年1月10日(木)
- 第3回イオン未来の地球フォーラム「いま次世代と語りたい未来のこと―自然の恵み―」
- 2018年12月20日(木)
- IPBES事務局「侵略的外来種に関するテーマ別評価」の報告書の執筆に関わるフェロー募集
概要
フューチャー・アースは、持続可能な地球社会の実現をめざす国際協働研究プラットフォームです。「人類が持続可能で公平な地球社会で繁栄する」というビジョンの実現に向け、ダイナミックな地球の理解、地球規模の持続可能な発展、持続可能な地球社会への転換、という3つの大きなテーマで研究を推進します。
フューチャー・アースは、研究コミュニティーと社会の様々な関係者、たとえば、行政・政策立案担当者、産業界、教育関係者、メディア、市民団体との連携を推進しています。サステイナビリティ分野で世界をリードする研究所や専門家をひとつの開かれたネットワークでつなぎ、より革新的な研究の枠組みとなることを目指しています。
背景と沿革
人間社会の発展には、地球システムの安定が不可欠です。ところが、これまで過去1万年にわたり安定していた地球・人間システムは、最近の人類活動による気候変動、生物多様性の喪失、物質循環変化等により急激に変化し、すでに地球が許容できる限界を超えていると指摘されているものもあります。このような事態は、人類文明の存続、持続にとって大きな脅威となります。こうした地球と人類の未来をおびやかす深刻な問題を解決するためには、国際協働研究の枠組みが必要不可欠です。
フューチャー・アースは、2012年にロンドンで行われた「Planet Under Pressure」と題した国際会議を発端に、同年6月リオデジャネイロで開催された「国連持続可能な開発会議」(Rio+20)で提唱され、2015年に5つの国際本部事務局と4つの地域センターが発足、また最初の事務局長の指名を経て、10年の計画で活動を開始しました。
フューチャー・アースは、これまで20年以上に渡って地球環境研究を推進してきた4つの国際研究計画 — 地球圏・生物圏国際協同研究計画(IGBP)、地球環境変化の人間的側面国際研究計画(IHDP)、生物多様性科学国際協同計画(DIVERSITAS)、世界気候研究計画(WCRP)— が再編・統合され、もしくは緊密に連携する形で誕生しました。
運営体制
フューチャー・アースの実施体制として、国際組織の代表からなる評議会の下に、科学者代表で組織される科学委員会とその他の関係者からなる関与委員会が設置されています。科学委員会は フューチャー・アース全体の学際、超学際的研究の推進を行い、関与委員会は科学的知識を社会に適切かつ有効的に提供し、科学と社会の連携を密接に図るための、戦略的な指針を示します。
研究の実施にあたっては、5ヶ国(日本、スウェーデン、仏、米、カナダ)に分散して置かれた一つの国際本部事務局と、世界の4地域(中東・北アフリカ、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、アジア)の地域事務局が設置され、テーマやプロジェクトを超えた関係者間の連絡調整や研究推進を行っています。アフリカにも、地域的な事務局組織がまもなく立ち上がります。全体統括する事務局長であるポール・シュリバスタバ氏とともに、5人のグローバルハブディレクターが国際本部事務局を支えます。 日本では、学術機関の集まりである日本コンソーシアムが国際本部事務局日本ハブを担い、東京大学IR3Sは日本学術会議とともにその運営を担当するとともに、春日文子客員教授(国立環境研究所 特任フェロー)が日本のグローバルハブディレクターを務めています。またアジア地域センターは、総合地球環境学研究所に置かれています。日本は、国際協働研究活動とアジア地域の研究活動の両方のレベルで、組織の中心的な役割を担います。