サステイナビリティ学は、気候変動や生物多様性・生態系サービスの劣化など、世界が抱える複雑で長期的な問題に対して、俯瞰的・統合的アプローチで取り組み、人間活動と自然環境が調和した持続型社会の構築を目指すための新しい学術体系です。さまざまな要因が複雑に絡み合った地球的問題の解決を見いだすためには、関連する個別分野でこれまで蓄積されてきた膨大な専門的知識を統合し、体系化するための「知識のイノベーション」が求められます。また、持続的社会を実現するためには知識のイノベーションから社会的、技術的なイノベーションを実践し、社会経済的な進化と技術的な進化を共に推進してゆく必要があります。持続型社会の構築のための行動指針や規範を提案することも重要なサステイナビリティ学の役割と考えています。