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2009年1月23日(金)
開催日 | 2009年1月23日 |
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講師: Prof. Markku Tapio Rummukainen
(Co-ordinator Climate and Air Quality of the Swedish Meteorological and Hydrological Institute)
概略:
Mistra-SWECIA(www.mistra-swecia.se)はルンド大学をはじめとするスウェーデンを代表する研究機関が連携し、気候システム・経済・インパクト研究・土地利用及び適応プロセス等のモデル化に取り組み、スウェーデンでの気候変動適応・緩和策研究に関するイニシアティブをとっているプログラムである。地球規模で直面する気候変動に対しては、緩和策、適応策どちらが欠けても対応することは困難であるが、社会経済に関する研究同様、緩和策に関する研究が地域研究における不可欠なフレームワークであると認識されているためか、比較的緩和策研究に重きが置かれる傾向がある。気候変動に対する適応策・緩和策を考慮する場合、世界、地域、国家のそれぞれ異なるレベルに注意を向け、リスクを考慮し、貿易や保険といった適応策・緩和策について、気候変動・経済・インパクトなどの点からの評価が必要となる。そのためには、気候やそれが与えるインパクトに関する研究を行う自然科学と、経済に関する分析を含む社会科学の両者を融合し、気候変動・経済・インパクトに関して先進的な分析や一貫した評価を実施することを目指していく必要がある。すなわち相互的かつ分野横断的なアプローチを用い、戦略的かつ実効可能な適応策に関する研究を行っていくことが、今後ますます重要となる。