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2008年8月25日(月)
開催日 | 2008年8月25日 |
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講師: 淡江大学国際研究学院日本研究所准教授 蔡錫勲
概略:
地球温暖化をはじめとする環境問題への関心が世界的に高まる中、原油価格の高騰やサブプライムローン問題を発端とする世界同時不況が訪れた。この波乱の時代を切り開くために必要なことはなんであろうか。例えば、花王やパナソニックといった日本の中心企業は企業の社会的責任(CSR: Corporate Social Responsibility)の一環として環境への配慮を重要視し、企業経営を行っている。また自動車メーカーでも、「環境」が事業の中核的位置づけになっている。各メーカーは競い合ってハイブリッド車を開発し、環境への配慮をアピールしている。しかし、今後、自動車の中心が電気自動車に移行していくとき、現在の自動車メーカーが生き残れるとは限らない。消費者の環境への関心は高まり、企業経営はこの潮流に逆らうことはできないだろうから、むしろ、これをチャンスとしてビジネスを組み立てるべきであろう。省エネと環境対応技術は、資源小国日本の強みである。日本の企業は、環境対応技術を比較優位に結び付けてきたが、今後も継続的に利益を確保できるビジネスモデルを構築できるかどうかがキーポイントになるであろう。