シェイクアウト訓練をご存知ですか。
かくいう私も、つい最近知ったばかりです。シェイクアウト訓練というのは、地震から身を守るための行動を、日時を決めていっせいに行うものです。
私の住む町で、東日本大震災からちょうど2年になる前日の3月10日に、シェイクアウト訓練が行われました。同時に、海岸部では津波から逃れる訓練もありました。私の家は、海から200mほどしか離れていないので、両方の訓練に参加しました。
事前に、市の広報で訓練の詳細が知らされていて、訓練時刻の30分前には、防災放送で予告がありました。訓練開始は午前9時30分でした。
シェイクアウト訓練の特長は、誰もが簡単に参加できるシンプルなものだという点にあります。地震発生時に「安全確保行動の1-2-3」をとります。
「地震発生!」の放送とともに、「安全確保行動の1-2-3」を行いました。
1は、Drop(姿勢を低く!)
2は、Cover(体・頭を守って!)
3は、Holdon(揺れが収まるまでじっとして!)
これだけで終わりです。
その直後に、津波警報が発令され、避難することになりました。
私は、津波避難ビルに向かいました。東日本大震災後に、行政とビルの所有者が相談して、地震時に一時避難所となるビルがいくつか指定されました。その最も近いビルに向かったのです。
近所の家から、小学生を連れた家族連れが出てきて、同じ方向に歩き出しました。子どもはちゃんとヘルメットをかぶり、大人は持ち出し用のリュックをしょっていました。私は手ぶらです。取り組む姿勢が違います。途中で、ぱらぱらと人が出てきましたが、家の数からしたらほんのわずかで、訓練への参加率はごく低い印象でした。
避難ビルでは、行政の方が待っていて、アンケート用紙を配っていました。数少ない避難ビルなので、数十人ほどの人が集まっていました。それだけでもうビルの入り口はかなり混雑していましたから、本当の災害時には大変なことになりそうです。
ふだんから、馴染みの場所でも、いざその気になって行動してみると見えてくるものがあります。避難ビルの近くには、ちょっとした高台があり、避難ビルがいっぱいになってしまうようなら、高台に行った方がよさそうです。ビルの最上階よりは低くても、避難する場所は確保できそうです。
避難ビルへの最短経路としては、住宅街を縫う細い道があります。地震時には通りにくいだろうと、訓練のときは、広い道を選びました。帰りに、そちらに行ってみますと、狭い道をはさんで左右ともブロック塀の箇所があったりして、やはり避難経路としては不適切であることがわかりました。
訓練は面倒ではあっても、自分のためには参加した方がいいと感じました。そして、近所の家族のように、もっと真剣に取り組むべきだとの反省もしました。