12月に総選挙があるそうです。
思い起せば、細川内閣が発足して、1955年以来政権を担ってきた自民党が初めて野党に転落したのは、1993年8月のことでした。細川首相は国民の圧倒的支持を得たものの、8党・会派の寄り合い所帯の弱さが露呈し、263日間の短命内閣に終わりました。
そのときの反省から、2大政党制による本格的な政権交代こそが理想であるとされ、総選挙による民主党の圧倒的勝利を受けて、2009年9月の鳩山内閣の誕生となったのでした。
しかし、民主党は総理大臣を2回交代させなければならず、しかも党は分裂し、過半数割れ寸前にまで追い込まれ、衆議院を解散しました。
2大政党制は夢と消え、今度は、細川内閣のとき以上の多党乱立の様相です。
「小異を捨てて大同につく」とは、例の「暴走老人」のお言葉ですが、その当の本人が、もとは自民党に所属していたのに、そちらの「大同」にはつかないのですから、ばらばらになるのは推して知るべしです。
いろいろな主張があるのは当然です。しかし、基本的な姿勢で、ある程度束ねることはできるはずです。とにかく自己主張を貫ければそれでいいということなのでしょうか。
政治というのは、考え方の違い、利害の対立を巧みに乗り越えて、問題解決に向けて一歩ずつ前進していく技なのではないでしょうか。そういう技を持った政治家がいないというなのでしょう。まことに困ったものです。
2012年11月19日(月)