中学校を出てから初めての同窓会が、この間の日曜日にありました。
私が中学校を卒業したのは1970年代の初めなので、実に40年が経っています。その間に、一部の人たちが集まるということはあったらしいのですが、今回は、初めて、同じ学年の卒業生全体に呼びかけてみたということでした。
何しろ40年ですから、顔を見てもたぶんわからないだろうなあとか、むかし仲のよかった連中が誰もきていなかったらどうしようかとか、話をしても通じないのではないかとか、いろいろな不安を抱えて会場に向かいました。
案の定、集まった人たちを見て、「えっ、あなたは誰?」という状態でした。一見して、知った顔がない! 会場を間違えたのかと、思うくらいでした。
40年たつと、顔立ちも、体型も、こうも変わるものかと、驚きです。50人ほどいたなかで、昔と直結したのは、たった2人でした。
1人は目のぱっちりと大きな女性。記憶にあるのは何しろ、その目ですから、そこが同じだったので、印象としてまさに同一となったのでした。
もう1人は、何ともいえない味わいのある雰囲気を出している男。60近いおじさんが、中学生のときと同じ印象を与えるというのは、もしかして、中学生のときから、すでにおじさんだったのかと、おかしくなりました。いわくいいがたく、昔からこうだったよなあと、みなが口々にいっていました。
人のことばかりいえません。私はどうかといえば、みながいうには、「おまえ、もっとシャープそうだったけどな」「こんなキャラだったっけ?」「頭よさそうに見えたんだけどなあ」と、どうも、鋭かった甲殻類がぐにゃぐにゃの軟体動物に変わってしまったかのように受け止められたのでした。
一番、印象的深かったのは、地元で親代々の店を継いだ男。中学生ときとはすっかり変わりましたが、どこから見ても、愛想がよくて好感度100%の店主の顔になっていました。こうならなくては、いまの厳しい時代に、昔からの店を守れないのでしょう。
中学卒業から、途中経過が抜けて、定年間近となった結果をいきなり見る(見せる)わけですから、なかなか怖いものがありました。
2012年5月24日(木)